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建築カタリストのリノベ・建築よもやま話

工事以外の
リノベーション費用はどれくらい?

リノベーションにあたって最も気になるのは、最終的にどのくらいの費用がかかるか?ではないでしょうか。
前回「住まいのリノベーションの価格帯とは?」の記事で、規模ごとにリノベーションにかかる工事費をご紹介しました。では工事以外の費用についてはどうでしょうか?
忘れてしまいがちですが、リノベーションには工事以外にも様々な費用がかかります。

弊社でも手掛ける機会の多い、今お住まいの自宅をリノベーションする場合と、これから購入する物件を引越し前にリノベーションする場合の2つのプランを例として、どのくらい予定外の出費があるのか見てみましょう。

自宅をリノベーションする場合

ご夫婦と小学生のお子さんのいるご家族が今お住まいの一戸建ての自宅を1,000万円の工事費をかけてリノベーションする場合を考えてみましょう。
この場合、工事以外にかかる費用には以下のようなものがあります。

引越し代・1回目
約14万円
仮住まいの家賃
約8.3万円×3か月=約24.9万円
倉庫代
約1万円×3か月=約3万円
新居用の家具・家電購入費用
約60万円
引越し代・2回目
約14万円
合計
約115.9万円

注意したいのは、引越し代が2回分、そして工事の間の仮住まいが必要ということです。

イクシーでは仮住まいには独立行政法人都市再生機構(UR)が提供する賃貸物件に必要最低限の家具や生活必需品を持って引っ越し、すぐに必要にならないものは「押し入れ産業」などのトランクルーム・貸倉庫を利用することをお勧めしています。
URの賃貸物件を利用する理由は、礼金と仲介手数料が不要なこと、短期間の入居がしやすいことなどです。

以上の内容をまとめるとこのようになります。

予算1,000万円でリノベーションと考えていても、実際にはさらに115.9万円がかかる結果になりました。

購入する物件をリノベーションする場合

では次に、上のケースと同じくご夫婦と小学生のお子さんのいるご家族がこれから2,500万円の中古マンションを購入し、900万円の工事費をかけてリノベーションする場合を考えてみましょう。
この場合、工事以外にかかる費用には以下のようなものがあります。

物件購入にかかる費用
約240万円
新居用の家具・家電購入費用
約100万円
引越し代
約14万円
合計
約354万円

このうち「物件購入にかかる費用」の内訳を詳しく見てみましょう。
住まいを買う時には、物件の価格だけを考えてはいけないことが分かります。

仲介手数料
約89.1万円
売買価格の3%+6万+消費税
不動産取得税
約50万円
売買価格の約2%
登録免許税・司法書士費用
約25万円
売買価格の約1%
住宅ローン借入費用
約50万円
売買価格の約2%
固定資産税・都市計画税・印紙税等
約25万円
売買価格の約1%
合計
約239.1万円
売買価格の約10%が目安

※築年数などの条件や不動産取得税軽減措置が適用される場合、減額される可能性があります。

以上の内容をまとめるとこのようになります。

物件に2,500万円、リノベーションには900万円だけのつもりが、実際には354万円が上乗せされてしまいましたね。

最後に、建築カタリストより

建築カタリスト・コマツ

このように、リノベーションでは総予算の中で工事以外の費用がある程度のウェイトを占めていることが分かります。
こうした費用のことを忘れて予算をすべて工事に使ってしまうと、リノベーション後の住まいに合わせた家具や家電が購入できないなどということが往々にしてあります。

イクシーではリノベーションの計画段階で、家具や家電製品の購入予定、一戸建ての場合は庭づくりの希望までを含めてお客さまとご相談するようにしています。