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建築カタリストのリノベ・建築よもやま話

建築士にインテリアの相談をしても良い?

お客さまから「家具やインテリアのことまで相談して大丈夫ですか?」と聞かれることがあります。
建築士は建物をつくる人というイメージがあるせいでしょうか。

基本的に建築士であれば建築・インテリアのことならなんでも質問できて、答えてくれると思います。
また気軽に相談できない、お客さまが「こんなこときいたら怒られるかも」と心配してしまうような関係であるのなら、良い住まいづくりはできないのではとも思います。

ただ、建築士にも得て不得手はあるもので、建物の構造を作るのが得意な人、内装を作るのが上手い人、色々な人がいます。また、それらの得意分野が職域・職種の名前になっている業界であることも事実です。

構造設計、意匠設計、インテリアデザイナー、インテリアコーディネーター、収納アドバイザーなど、みなさんどこかで聞いた事があると思います。これらにそれぞれの名前が付けられているということは、それぞれが専門の分野として棲み分けがされているということでもあります。
ですが、これはあくまで僕たち建築業界の都合です。お客さまが気を遣うことではありません。

そもそも建築士であれば、建築とインテリアについての基本的な知識は一通り備えていなければなりません。
例えば、カーテン・ブラインドについてなら色々な様式があり、それぞれに適した取り付け方があるくらいのことは当然知っているはずなのです。

ですが、特別な商品や光の透け方の差など個々の商品についての細かい違いについてありとあらゆるスペックを把握しているかと言われると、必ずしもそうとは限りません。そうしたことはカーテン専門店やメーカーのショールームの担当者の方がはるかに詳しいです。

一方、建築士は、「どこのインテリアショップに詳しいアドバイザーがいるか」であったり、「この床にはどんな色味・素材のカーテン・ブラインドを合わせると良いか」であったり全体のデザインに関することが得意です。

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ですので、お客さまとしては建築士にインテリアについて相談する場合、特定の商品が良い・悪いか?ではなく、この部屋にはどんなものが合うか?という質問を投げかけ、品揃えの良い専門店を教えてもらったり、良いインテリアコーディネーターを紹介してもらったりする方が、より良いインテリアづくりの手始めになるのではないかと思います。