安いことは本当に良いことか?
スーパーが「プライベートブランド(PB)」商品をどんどん出して、安売りしてもいますが消費は伸びていない。安売り追求には、既に限界が、見えてきています。
予断ですが、少し前に1,000円を切る980円や880円ジーンズなどが話題になりました。今その在庫が大量に余っていてとても困っているそうです。
しかも、生地屋さんや縫製工場、ジーンズメーカーを
叩いて無理をして作らしたものだから、今になってボコボコ潰れているそうです。

「そんなに品質は求めていないから、多少手が悪くてもいいので、値段を少し安くしてほしい」といった風なことを施主様に言われることがあります。
ですが、そんな時、私は丁重にお断りさせていただきます。
それでもまだ、「モノが安いのはいいことだ」とばかりに、低価格路線を取る企業が増えています。しかし私は大反対です。
価値ある商品を提供しているなら、ふさわしい価格があるべきです。
会社は適正な利益が確保できないと、長続きしません。
特に私達のような建築業は1度工事をさせてもらったら終わりではありません。
だからこそお互いが長く良い関係でいるためにも、適正な価格を維持しなければならないのです。
安売り路線をひたすら追求し「ほどほどの商品を作ればいい」となると、企業に十分な利益が残らず、お客様への提案力・企画力・開発力がなくなってきます。
そうするとお客様の生活をよくするようなイノベーションが起きなくなる。
これは施主様・オーナー様、入居者にとっても、不幸なことだと思います。

「安いことはいいことだ」だけでは、いずれその企業はダメになる。
もちろん過分な利益を求めているのではありません。
再投資できるような適切な利益を確保することが、企業にとってもお客様にとっても重要だと考えています。
ただ、「品質はいいけど、高い」だけでは成功できない。
しかし「安いだけでは、大手に勝てない」このジレンマを私達は乗り越えないといけない。
現場に足を運び、施主様・オーナー様、入居者の声に耳を傾け、戸建、マンション、店舗など様々な取り組みをしていく。
弊社の持ち味である提案力や品質をうまく活用しながらその人、その場所にピタッとあったものを提供していく。
ここに私達が、今を生き抜く方法があるような気がします。