Exi-japan Co.,Ltd

建築カタリストのリノベ・建築よもやま話

家で生活しながらリノベーションできる?

住まいのリノベーションというと、建築業界では、中古物件を購入した方や、しばらく住んでいなかった実家を引っ越す前に住みやすくするという前提で話をしがちです。

ですが中には「一部リフォーム済み」の物件を購入した方や、購入した時はそんなに古びていないし何もしなくて良いと思ったものの、1、2年住んでみると不便なところが目についたりして、住みやすくしたいと思う方もいらっしゃいます。

そんな時、お客さまからは「某テレビ番組のように家の大半を大改造するならともかく、部分的にキレイにするだけなら、生活しながらでも工事できるのでは?」という疑問が投げかけられます。今回はその疑問にお答えしましょう。

結論から言えば、 できるケースもあるが、あまりオススメはしません。
トイレや洗面台など一部を取り替える、1部屋だけクロスを貼り替えるといった1〜2日で終わるようなリフォーム工事なら住みながらでも大丈夫でしょう。
キッチンやお風呂を入れ替える、トイレの位置や間取りを変更するといった場合は仮住まいをされる、工事期間だけご実家に戻られる、もしくは旅行に行かれるなどされたほうがよいと思います。

理由はお客様が思っている以上に騒音やホコリがすごいこと。
また、工事をしながら生活をされるとなると床や壁の養生を外して次の日にはまた貼り直したり、お客様が置いてある材料や道具につまづいてケガをしたり、うっかり作業中の部分を触ってお客様自身が壊してしまうなんてことも実際によくあります。
そうなると、工期が延びたり、費用がかさんだりして、最終的にお客様の負担が増えてしまうことになるからです。

建築カタリスト・コマツ

以前「工事以外のリノベーション費用はどれくらい?」の記事でもご紹介しましたが、こうした短期の仮住まいには通常の賃貸住宅ではなく、1か月単位で契約ができるUR賃貸が非常に便利です。ワンシーズンに必要な着替えや生活用品だけを持って入居し、今すぐ必要にならないものはトランクルーム・貸倉庫に預けてしまうやり方です。

総合すると、住み始めてからでもできなくはないですが、やはり購入時にリノベーションしておくのが良いということになります。